AGA(androgenetic alopecia)は日本語で男性型脱毛症と呼ばれる進行性の脱毛症を指します。

今回は日本皮膚科学会が公表している「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」を参考にAGAの主要な治療薬の効果や費用を紹介いたします。

 

そもそもAGAとは

薄毛の症状として知られているAGAは日本人男性の約3人に1人が発症していると報告されており、DHT(ジヒドロテストステロン)と呼ばれる物質が主な原因として知られています。

DHTは男性ホルモンの一つであるテストステロンと5αリダクターゼと呼ばれる還元酵素が結合することで産生され、髪の毛の適切な成長を阻害します。

 

AGAの治療薬は大きく分けると二種類

日本皮膚科学会で推奨される治療法には大きく分けるとプロペシア(フィナステリド)やザガーロ(デュタステリド)といった飲み薬とミノキシジル等の塗り薬に分けられます。

それぞれの特徴と費用は下記になります。

 

プロペシア(フィナステリド)の効果と費用

プロペシア(フィナステリド)はテストステロンをDHT(ジヒドロテストステロン)に変換するⅡ型5αリダクターゼを阻害する治療薬になります。

Ⅱ型5αリダクターゼが阻害されることでDHTの産生量が減りAGAの進行を抑えることが出来るとされています。

価格は4,000円~7,000円前後でジェネリック医薬品だけでなくクリニック独自の配合治療薬を販売している所もあります。

 

ザガーロ(デュタステリド)の効果と費用

プロペシアがⅡ型5αリダクターゼを阻害するのに対しザガーロ(デュタステリド)はⅠ型、Ⅱ型5αリダクターゼの両方を阻害する治療薬になります。

プロペシアより治療効果が高いとされており近年こちらの内服薬を処方する医療機関も増加しております。

価格は8,000円~10,000万円とプロペシアより高額です。プロペシアより高い発毛効果が期待できる一方で性欲減退等の副作用も発生する確率が高いとされております。

 

ミノキシジルの効果と費用

ミノキシジルは頭部に塗布する液状の外用薬として販売されており頭皮から浸透し毛乳頭細胞が刺激されることや、血行改善により髪の毛の育成が促されるとされておりますが詳しいメカニズムは解明されていません。

プロペシアやザガーロがAGAの進行を抑え毛髪を守ることによる増毛が期待できるのに対しミノキシジルは発毛や育毛を促すことによる増毛が期待できます。

一般的な価格は8000円前後ですが使用される濃度によって値段は大きく異なります。

飲み薬も存在しますが日本では副作用等の安全性が確認できていないため承認されておらず頭皮に直接塗る外用薬にみの販売になります。

 

効果が出るまでの期間はどれぐらい?

いずれも高い効果が期待できる治療薬ですがすぐに効果が出るものではなく見た目の変化として現れるまで早くとも3か月、通常は6ヶ月以上継続して服薬し変化を見る必要があります。

 

まとめ:AGAの治療は結局どれがおすすめ?

将来の薄毛を予防したい方や軽度のAGAの場合はプロペシアやザガーロといった飲み薬を利用することが多く、重度のAGA等で治療効果を高めたい方は飲み薬とミノキシジルを併用することが多いです。

また、症状や目的によっては今回紹介した治療薬等以外の治療やケアは推奨される場合もあります。

AGAの治療は様々あり費用や期待できる効果が異なります。いずれにおいても専門の医師に相談しながら目的に合った適切な治療を進めることが重要です。