AGA(男性型脱毛症)の治療薬の一つであるザガーロ(デュタステリド)の効果や副作用に関して解説します。

 

ザガーロとは

ザガーロはデュタステリドを主成分とするAGA治療薬です。国内で二番目に製造販売が承認されたAGA治療薬になります。

同成分は前立腺肥大症の治療薬として普及もしており、現在は様々な企業からジェネリック医薬品も販売されています。

 

ザガーロ(デュタステリド)の効果について

AGAの原因となるDHT(ジヒドロテストステロン)は5αリダクターゼと呼ばれる還元酵素と男性ホルモンの一つであるテストステロンが結合することで産生されます。

従来のAGA治療薬であるプロペシア(フィナステリド)はⅡ型の5αリダクターゼのみ阻害するのに対しⅠ型、Ⅱ型両方の5αリダクターゼを阻害するザガーロ(デュタステリド)はより強い効果がある[1]とされています。

[1] doi: 10.2147/CIA.S192435

 

DHT(ジヒドロテストステロン)とは

DHT(ジヒドロテストステロン)はAGAの原因として知られておりDHTが増えることでヘアサイクル(毛周期)と呼ばれる髪の毛が生えてから抜け落ちるまでの期間が短くなる効果があります。

これにより適切な太さ、長さに成長する前に毛髪が抜けるようになることで薄毛が進行するとされています。

 

ザガーロ (デュタステリド)はAGAの進行を抑える

ザガーロを服薬することでDHTの産生を抑えることが出来るためヘアサイクルを適切な状態にすることが期待できます。つまり、成長しきる前に抜け落ちてしまう毛を減らすことで毛髪量の増加が期待できます。

 

 

ザガーロ(デュタステリド)はどのぐらいの割合で効果があるか

日本で実施された臨床研究[2]の結果では治療を開始してから26週及び52週目で約8割近い被験者に何らかの改善が見られたと報告されています。

[2] doi/10.1111/1346-8138.13310

 

効果が出るまでどのぐらいの期間がかかる?

ザガーロの効果が見た目に現れるまで早い人の場合3か月程で発現する事もありますが通常6か月程継続して服薬する必要があります。

いずれにおいても自己判断せず、専門の医師に相談し治療の方針を決めていくことが重要です。

 

ザガーロ(デュタステリド)の副作用、注意点について

ザガーロ(デュタステリド)の副作用の可能性として1%以上に性欲の減退、勃起不全、射精障害が1%未満に発信、頭痛、抑うつ気分、乳房障害、腹部不快感が稀な事例として蕁麻疹、アレルギー反応、瘙痒症、限局性浮腫、血管性浮腫、浮動性めまい、味覚異常、精巣痛、精巣腫脹、脱毛症、多毛症、腹痛、下痢、倦怠感、血中CK増加などが報告されております。

いずれにおいても服薬する方の体質等によりますので服薬中に違和感を感じた場合は専門の医師にすぐに相談しましょう。

 

初期脱毛の可能性がある

ザガーロを服薬してから一か月程度で初期脱毛と呼ばれる抜け毛が増える期間が生じる可能性があります。

これは乱れていたヘアサイクルが正常に戻る過程で生じるとされており、治療が効いている証とも考えられます。

通常3か月程続くとされている初期脱毛ですが長期間続いたりして不安な場合は医師に相談しましょう。

 

まとめ

ザガーロだけでなくAGAの治療薬はプロペシアやミノキシジルなど様々な種類があります。医師に相談し適切な治療薬を選択することが大切です。